和食の知恵

エネルギーや栄養素の摂取量の目安を示す
「日本人の食事摂取基準」が4月から改定になります。

今回の改定では微量ミネラルの「ヨウ素」について、
「耐容上限量」(この値を超えて摂取すると健康障害へのリスクが高まるとされる)が引き下げられました。

成人1日当たり
「3000マイクログラム」⇒「2200マイクログラム」

ヨウ素は甲状腺ホルモンの働きに必要なミネラルです。
海藻、特に昆布に多く含まれます。
乳幼児期に不足すれば脳などの発達に影響し、成人では甲状腺機能が低下します。

日本人の平均的なヨウ素摂取量は1日当たり約1500マイクログラム(推定値)。
推奨量(成人)は130マイクログラムで、普通の食生活なら不足の心配はありません。

むしろ心配なのが、過剰摂取です。
和食に昆布だしの利用は欠かせず、日本人は摂取量が多いのです。
ヨウ素の過剰摂取が長期間続けば、
甲状腺腫や甲状腺の機能低下を招く恐れがあるといいます。

具体的に食生活では何を心掛ければよいのでしょうか。

例えば、ダイエット食品としても人気が高いとろろ昆布は、
1グラム(ひとつまみ分)当たり1千~3千マイクログラムとヨウ素が豊富で、
すぐ耐容上限量を超えてしまう可能性があります。

時々5千マイクログラム以上の日があっても構わないのですが
ヨウ素が排出されるように間隔を空けることが必要です!
連日大量に食べ続けるのは控えた方がいいですよ。

また、みそや納豆、しょう油、豆腐などの原料となる大豆には
ヨウ素中毒を防ぐ働きがあるので
それらの食材を昆布などと一緒に摂ることをオススメします^^

昆布だしのみそ汁やきつねうどんや湯豆腐などは、
ヨウ素の過剰摂取を防ぐ和食の知恵といえますね☆

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